イタリア・ミラノから列車で1時間で行けるクレマの村。
のどかな田舎の風景が広がり、心が和む。
私がクレマの宿泊施設へ向かっていたところ、不思議な生物と遭遇。
思わず「うわっ」と声を出しそうになる哺乳類なので、お食事中の方は当記事を読むのをお控えください(^^;
この記事の目次
『ある生物』との出会い。
2019年、イタリアの夏はものすごく暑く(気温45℃を超える猛暑)、私がクレマを訪れた7月も暑い日だった。
炎天下の日中、ホテルへ向かう小川沿いの道を歩いていると、小川をスイスイ泳いでいる生き物、影でじっと潜んでいる生き物がいる。
日本ではあまり見かけないその姿に思わず「え?」と気が動転してしまった。
北イタリアの小川に潜む哺乳類。
いきなりその生物の画像をお見せすると、私の大事な読者が減ってしまうので遠目から徐々に見ていこう。
すこーしズームアップ。
シャドウを明るく補正しズームイン。
猫よりも大きいこの生物はドブネズミにしてはデカすぎる。
かといってビーバーは北アメリカにしかいなさそうだし、カピバラにしては小さすぎる…。
(念のため)ビーバーさん↓
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(念のため)カピバラさん↓
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得体のしれない生き物が小川に巣穴を作り何匹も潜んでいるのである(じぇじぇじぇ!)。
あまりにも気味が悪いので、私は前を向き、ホテルを目指した。そう、現実逃避だ。
私は日本に帰国後、海外のビジネスパートナー兼情報検索機関・ジーオーオージーエルイー協力のもと「謎の生物・ドブビーバーカピバラネズミ」の生態を調査した。
RAGODIN(ヌートリア)とは…?明らかになる事実。
Google(ジーオーオージーエルイー)でサクッと調べると、どうやらRAGODIN(ヌートリア)という生き物らしい。
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「ドブビーバーカピバラネズミ」ではなかった。
さらにWikipediaによると…
頭胴長40-60 cm、尾長30-45 cm、体重5-9 kgの大型の齧歯類。
水辺の生活に適応しており、泳ぎが得意で5分以上潜水することもある。
体つきはドブネズミなどに似るが、耳が小さく、後ろ足の第1指から第4指までには水かきがある。
オレンジ色の大きな前歯も特徴的。
また、水上でも授乳できるよう、乳首がやや背中寄りについている。
また最新の研究では繁殖力が極めて高く、年2~3回の出産で平均6・5匹の子を産むそうだ。
小川に沢山いるのも合点がいく。
世界各地で厄介者扱いのヌートリア。
調査を進めていくと、ヌートリアは世界的に嫌われ者という事実が発覚した。
【イタリア】
・6 年間で 15 億 7 千万円の被害
→ 駆除費 18 億 9 千万円を投入し、6 年間で 22 万頭を駆除
→ しかし、分布域の拡大と被害の増加は防げなかった【イギリス】
・11 年間で 6 億 7 千 5 百万円を投入し、根絶に成功
→ 異常気象による寒波が原因との説もある※ヌートリア被害対策マニュアルより引用
イギリスでの例で分かるように、ヌートリアは寒冷な気候では生息しにくいと考えられる。
スカンディナビア半島の諸国では、本種を狩猟対象にした地域もあったが、いずれも厳冬期を生き残れず、絶滅しているようだ。
天敵なしのヌートリア。日本でも被害が…。
今のところ、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、三重県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県など、東海地方より西の本州に定着している。
日本では川や池に生息するヌートリアの天敵となる動物がいないため、野生化したヌートリアはどんどんと増えていく…。
繁殖能力もあり、天敵がいないとなると、ある意味百獣の王的存在だ。
ヌートリアの意外な活用法。
ヌートリアは明治後半に日本に輸入され、第二次大戦中には防寒性に優れる毛皮の採取を目的に飼育ブームが起きた。
戦後の食糧難の時代には食肉用として重宝されたが、その後放逐され、野生化したという。
厄介者と言いつつ、その原因を作ったのはやはり人間だ。
もてはやされて捨てられる…まるで巨人軍のドラ1ルーキーじゃないか(巨人ファンの方スンマセン)。
ちなみにフランスではパテ(ペースト状のお肉)にすると美味しいらしい(ゾゾっ)。
「ヌートリア 食べる」で検索すると、ちょっと後悔するので、興味のある方だけ検索してみてはいかがでしょうか(^-^;
以上、『イタリアの田舎に生息するRAGODIN(ヌートリア)』をピックアップしました!
あなたもイタリアやフランス、西日本方面を訪れた際は、困惑しないように気をつけましょうね。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました!
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